財産分与に関するQ&A
財産分与に関する様々な疑問に、お答えいたします!
A、登記をすると法務局より役所の資産税課に通知が行くので、ほっておいても来年度より新名義人宛に納税通知が届きます。
A、世の中にはそういった方がいらっしゃる様で、離婚後に転籍をして戸籍をきれいにする戸籍ロンダリングなんて事をする人がいるそうです。(現状の戸籍から離婚の記載がな無くなっても転籍前の戸籍からは離婚歴の記載は無くならないので念の為。。。)
しかし、離婚の際に不動産について財産分与の登記をすると、登記の原因に年月日財産分与と登記されるので、登記簿から離婚した事が明らかになってしまいますので気にする方は要注意?
A、当事務所では司法書士報酬69,800円(税別)のワンプライスに加え、登記簿謄本取得実費や郵送費実費等で大体5,000円くらいかかります。
国に収める登録免許税なのですが、これが結構高額になります。財産分与する不動産の固定資産税評価額(お手元にある納税通知書に記載されています)の1,000分の20の割合(2%)を登記申請時に納付します。評価額1,000万円につき登録免許税20万円というとかなりの額だとおわかりいただけると思います。一戸建ての住宅で地域、広さにもよりますが、評価額が土地建物で2,000万円くらいは神奈川県内では普通かと思います。そうすると、トータル費用として約50万円を見ておく必要があります。登記費用のことも考え現金も含めた財産分与の合意ができるとベターです。
A、登記申請前、必要書類が揃うタイミングでお振込いただきます。
具体的に言うと、先に財産分与をする側(登記義務者)より必要書類一式をお預かり致します。次に財産分与を受ける側(登記権利者)より必要書類一式をお預かりする順番となりますので、財産分与を受ける側としては確実に登記ができる状態で書類にサインする事ができます。登記権利者がサインをして書類を当事務所に発送いただくタイミングでお振込(原則的に登記権利者様から)いただきます。登記申請時に登録免許税の納付をする必要がありますので、このタイミングでのお支払をお願いしております。
A、離婚届提出前よりご相談いただける場合は、離婚届提出予定日を決めていただき、それまでの間に司法書士が相手方より財産分与登記に必要となる書類一式をあずかり、確実に登記ができる状態を担保する事で安心して離婚届を提出できるという役割をはたす事が可能です。
では、離婚届提出日と同日付で財産分与の登記申請が可能かというと、理論的には可能ではありますが、実際はあまりやりません。何故かというと戸籍に離婚事項が記入されるのに1周間程度かかるからです。離婚事由が記載された戸籍謄本を離婚の事実確認書類として預かりたいのです。また、離婚による氏の変更(旧姓に戻る)がある場合の変更証明書として戸籍が必要となる事からも離婚届提出後に新たな戸籍謄本が取れる様になってから財産分与の登記申請をする事になります。
A、他事務所のHPをご覧になった方は、財産分与の請求の期限は、離婚成立後2年以内という事をご存知かと思います。ここで言う2年間は平たく言うと、嫌がる相手方に対し請求できる期間です。ですので、お互いが納得の上、財産分与の合意をするのであれば、離婚成立後2年以上経っていても財産分与の合意は成立しますし、当然財産分与を原因とする登記も出来ます。
では、離婚後何年経っても当事者が合意する限り財産分与が可能かと言うと、一応何年経っていても可能と言えますが、税務署から見ると財産分与を隠れ蓑とした贈与と認定される可能性は高くなると言えるでしょう。
A、結婚前から所有する財産、相続した財産は特有財産とされ、財産分与の対象とはならないとされています。ここまでしか書いていないHPが大半なので説明を加えます。
平たく言うと、嫌がる相手に対して請求できるのは、結婚後に取得した夫婦の共有財産に限るのであって、特有財産は財産分与の対象とはならないという意味です。ですので嫌がらない相手方の特有財産を財産分与の対象とする合意をすることは出来ます。
具体的には、財産分与する側が現金の支払いに代え、自己の特有財産である親から相続した不動産を財産分与として渡したいというケースはよくある事です。現金の支払いに代えて不動産を渡すのですから「代物弁済」という登記原因も考えられますが、特有財産であっても、自ら進んで財産分与の対象として、受け取る側も不動産を受け取ることに問題が無ければ、当事者間に財産分与の合意が成立するので当然に財産分与を原因とする登記をする事が出来ます。
A、ご相談時に離婚届が出ているか?これからなのかは確認させていただきます。
また、協議による離婚か裁判所を介した離婚なのかも確認の必要がございますが、具体的な離婚原因についてはお話いただく必要はございません。
A、残念ながら登記申請には財産分与を受ける側は、住民票、財産分与する側は3ヶ月以内の印鑑証明書及び、登記簿に記載されている住所に変更がある場合は住民票も併せて添付することになります。登記簿には住民票上の住所が登記されますので、住民票上の住所はお互いに隠すことはできません。
とはいえ、何らかの理由で住民票上の住所とは別の場所に住んでいる(居所という)状態は離婚ではよくある事です。この場合、居所に関しての秘密は守られます。
司法書士には守秘義務がありますのでご心配なく。
また、DV防止法等における被害者については、登記事務において下記の取扱が認められています。
DV防止法、ストーカー行為規制法、児童虐待防止法における被害者等で、住民基本台帳事務処理要領第6の10の措置(被支援措置)を受けている場合において、「住民票」及び「支援措置を受けていることを証する情報」を登記申請書に添付することによって、「登記簿上の住所から転居しているときであっても、当該所有権の移転の登記の前提として、当該登記義務者である登記名義人の住所についての変更の登記を要しない」(平成25年12月12日法務省民二第808号)
DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)第1条第2項に規定する被害者が登記権利者となる所有権移転登記における住所は、次の要件のすべてを満たす場合、被害者の最新の住所であることを要しない(平成27年3月31日法務省民二第196号)
イ 住民票上の住所地を秘匿する必要があり、印鑑証明書を添付して「住民票に現住所として記載されている住所地は、配偶者等からの暴力を避けるために設けた臨時的な緊急避難地であり、あくまで登記申請書に記載した住所が生活の本拠である旨の上申書を添付すること
ロ 上記イの住所は、添付書面の住民票、戸籍の附票等で全住所又は前々住所等として表示されていること
ハ 登記申請書及び添付書面等から上記イの上申書の記載内容に疑念を抱かしめる事情がないこと
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訪問財産分与ワーカー ひさすえ司法書士事務所
司法書士 久末 修
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